最近の小学生中学生にはあえて、意識して語彙を増やす機会が必要です。例えば、学校で新しい用語を習ってきても、その用語を説明する言葉を、知っているようでいて知らないのが、子どもたちです。昔から、子どもたちは言葉を知らなかったのですが、それでも、昔はみんながある程度同じテレビ番組を見たりニュースを聞いたりしていて、日常生活で使う言葉はある程度共通のものを持っていて、ある程度の共通理解がありました。つまり、教えられなくても、ある程度“知っていた”のです。


しかし今は、ほぼテレビを見なくなり、YouTubeなどで、見ているものも偏ったりしていて、大人の使う言葉と子どもの使う言葉に、乖離がありすぎます。また、なにかを“説明する言葉”というのは、おもしろくなく感じるものなので、ニュースなり学習チャンネルなりを見て、大人の説明をきちんと理解していくことも面倒に感じてしまいます。


その結果、語彙数の少ない小学生と、語彙数の多い小学生とでは、2倍の語彙数の差があるとも言われています。中学校では2.5倍、高校生では3倍になるという研究もあるそうです。


もうすぐ進級、進学の時期です。中学校では、学習する英語の単語も3年前から1.5倍になっています。英語の語彙数を増やすにも、日本語の語彙数が必要です。


そこで、今から次学年のはじめにかけて、あえて語彙数を増やす取り組みに集中すると良いと思います。慣れてない子は、なぞなぞやしりとりからが楽しいと思います。少し慣れてきたら、ことわざや慣用句の本などもいいでしょう。そして、小学生新聞などを親子で読むようにするのもお勧めです。