国立教育政策研究所が行った子どもの学力の経年変化をみる2024年度『経年変化分析調査』の結果が、先日文部科学省より発表されました。3~5年ごとに、ほぼ同じ問題(非公表)で実施されており、日本の子どもたちの学習状況を継続的に比較することができる調査です。
今回の結果では、前回の調査結果と比較してほぼ横ばいだった中3生の数学以外で、大きくスコアが下がるという結果となりました。この要因について文部科学省が「明確には示せない」としている一方で、コロナ禍の影響の可能性が示唆されています。現在の中3生は、小学校高学年の時期がコロナ禍と重なります。勉強内容の抽象度が上がる高学年の時期に、学校閉鎖、慣れないリモート学習、マスクにより表情が見えず、会話をしにくかった、などの影響を受けている可能性があります。また、学習指導要領が戦後で2番目に難しくなった新しい教科書での学習が始まったばかりの時期とも重なっており、その影響もあるかも知れません。
一方、毎年実施されている『全国学力・学習状況調査』では、ここ数年学力の二極化が指摘されています。学力格差が広がっているおそれもあるので、今年度から向こう2~3年の間は、入学試験へ向けてしっかりと学習量を確保し、対策をしていく必要があります。現在、高校入試や大学入試では、学力重視の一般入試以外に、学校評定や面接などを重視した入試枠が多くなっています。これは、勉強しなくても入れる学校が増えたというわけではなく、日々の学習から意識して勉強しなければ、逆転ができない入試制度に変化していっているということです。現在中1・2生のみなさんも学校の評定を意識して、提出物や小テストにも力を入れていきましょう。
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