「今何を勉強すればいいか」はとても悩ましい問題です。今や大学入試の試験制度は多岐にわたり、学校の勉強と学校以外の勉強(受験勉強)の配分を10:0や0:10で決める時代ではなくなりました。8:2や3:7など、人に応じて「今何を勉強すればいいのか」の比率は変わってきているのです。


共通テストでは、理科基礎・社会・情報など、高1の学習内容から出題される科目があります。学校での授業でやったきりになってしまった生徒は、受験生になって、高1の内容を「改めて0からやり直す・思い出す」ことになります。また、高校の進度に合わせて学習を進めた場合、「入試に間に合わない」こともあります。特に、国語・数学・理科では、問題演習を重ね、処理速度と精度を向上させることが大切になってきます。にもかかわらず、学校によっては高3の9・10月になって初めて授業で触れる単元が存在する場合もあります。また、面接・小論文・志望理由書など、学校の授業だけでは対応しきれない科目もあります。したがって、学校の進度とは切り離した“自分の”学習進度を持つことが大切です。


一方で、総合型選抜や推薦型選抜など、学校の評定を参照する入試制度が拡大しています。学校の評定を確保することは、進学の幅を広げます。そのためには、定期テスト・提出物などで評定を高める努力を行わなくてはいけません。さらに、課外活動に積極的に参加し、アピールできる自分の幅を広めなければならないのです。学校の進度に依った学習も大切になっているのです。


学習の量や比率を決める基準になるのは、将来のビジョンです。なるべく早い時期から、進路の設計を行い、定期的に更新することが、「今何を勉強すればいいか」の予防線となり、解決の糸口となります。パシフィック・セミナーでは定期的に生徒と面談を行い、進路や学習のバランスについて話しあっています。ぜひ、ご家庭でも定期的にお子様と話をしてみてください。