私たちは、「人間は、本来、好奇心に満ちた生き物であり、私たちの世界についてもっとよく知りたいと思っている」と信じています。しかし同時に、多くの学習者は「学校の授業はつまらない」と思う経験があるかと思います。これはなぜでしょうか。

実は、私たちは、ありとあらゆるものに好奇心を示すわけではありません。人間は、知識を積み重ねる際、その中から常に、「すでに知っていること」を探し、注意を向ける性質があります。そして、「すでに知っていること」と「これまで知らなかったこと」の格差を埋めようと脳が働きます。この格差の隔たりが適正であれば、好奇心が適切に働き、「面白い・楽しい・興味深い」と感じることができます。

しかし一方で、格差の隔たりが大きかった場合、「訳が分からない」と関心が向かず、または、その隔たりを埋めるための努力の量に絶望し、学習を止めてしまいます。そして逆に、格差の隔たりが小さかった場合、「簡単で当たり前だ」「聞く価値もない」と思ってしまい、学習を止めてしまいます。

学習の際に、明らかに「簡単」と思えるのであれば、授業のレベルを上げるといいでしょう。「難しい・わからない」と思った場合は、いくつかの予備知識が足りない可能性があります。つまり、少しの予備知識さえあれば、とてつもない好奇心の衝動に駆り立てられるものです。

自分がやっている勉強が適切なレベルか分からなくて困ったときには、ぜひ私たちにご相談ください。

(大池琢斗)