子どもの成長は早いものです。4月になれば、また一つ上の学年に進級します。「今年はどんな成長をしたかな。」「去年できるようになったことは何だろう。」など、いい面をたくさん見つけてあげたいですね。(“見つけて”がポイントです。)でも、親としては、どうしても、できなかった面を見てしまいがちになります。

例えば、スケジュール帳を用意して、遊ぶ約束とか習い事とか準備するものなどを書くように決めたことがあったとします。小学校低学年のうちにこれをやって、すぐにうまくいく子はほとんどいません。いつの間にか書くのをやめてしまいどこかへ行ってしまうものです。でも、高学年になったころ、もう一度子どもに提案してみます。今度はうまくいくかもしれません。今回もうまくいかなかったら、中学生になる頃、もう一度提案してみるのもいいかもしれません。部屋を片付けるとか、毎日○○するというような生活習慣に近いことは、子どもに必要なタイミング、できるようになるタイミングがあります。「あの時できなかったから…」と思う必要はないのです。

できなかったのではなくて、タイミングが悪かったか、取り組む方法が悪かったのか。前にうまくいかなかったことは、親の側が子どもに働きかけるタイミングが上手くいかなかっただけで、子ども自身はうまくいかなかったとは思っていない可能性もあります。

進級、進学するこの機会に、親子で新学期に取り組みたいことを話す機会も多いと思います。“もう一度”子どもに挑戦してもらいたいことを話してみるのもお勧めです。

(北山あさえ)