決断と呼べるほどでもない

 

小さな選択の積み重ね。

 

その小さな選択の積み重ねが、

 

大きな差となってある日突然現れる。

  • 朝、計算と書写をやる。(15分) 
  • 授業の後、「今日家に帰ったらどこを復習するか」ざっと見返す。(1分) 
  • 実際にその授業の復習をする。(10~20分) 
  • 毎日10個ずつ漢字や英単語の勉強をする。(10~15分) 
  • 次の日できなかった漢字や英単語のおさらいをする。(1~2分) 
  • チェックテストをやってから寝る。(15分)

 ひとつひとつは本当に小さい。だから今日一日くらい漢字の練習をしなくても、ほとんど気にならないし、その日に困ったことは何も起こらない。大丈夫、大丈夫。次の日やればいいんだし、もし次の日飛ばしたとしても、週末があるんだし。大丈夫、大丈夫。今日もチェックテストぐらいだったらやらなくてもいいんじゃないか?毎日頑張ってるんだし、たまにはやらない日があったって大丈夫、大丈夫。

 てな具合で、毎日15~30分ぐらいずつ自分に甘い人と、同じように少しずつ余計にやる人と、一年後にどれくらいの差になって現れるんだろう。15分本気で勉強すると、ノート2ページ分くらいは進む。すると、「ちょっとずつ甘い人」と「ちょっとずつ余計にやる人」とでは、1日にノート4ページ分くらいすぐに差がつく。

4×365=1460ページ!!  

 もちろん、覚えるために書きなぐった漢字や英単語の練習や計算用紙に解き散らかしている失敗した途中計算や、国語の文章題の日の目を見なかった下書きなんかも含まれるわけだから、知識の量が1460ページの差になっている…わけではない。でも、3年でおよそ4500ページの差が出るって、すごいことだと思う。

 そして大事なのは、4500ページの差は、実は「他人との差」ではないということだ。「やった場合の自分」と「やらなかった場合の自分」の差がそれだけつくのだ。

 決断と呼べるほどでもない小さな選択の積み重ね。その小さな選択の積み重ねが、大きな差となってある日突然現れる。そのある日とは、入学試験や期末試験、試合などの大事な日であることが多い。

 音読を1分でもしてから寝るか?しないで寝ちまうか?思い切って日曜の午前中を勉強に充てるか?辛そうだしやめとくか?午後から部活だし、疲れを取るための休日なんだし。ゲームを止めようと自分で決めた時間だ!やめるか?まあいっか・・・時間割をそろえてから寝るか?明日の朝にすっか?ピーマン食べるか?そーっと捨てるか?

 その決断。ある日突然、形を変えて現れますよ。そのある日とは…どうせなら、いい形でお目にかかりたいものです。       (くじら)